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好奇心を起点にする

この時期は子どもたちが、片付け、掃除、お手伝いのように

普段、親から言われてしぶしぶやることでも、不思議と積極的にやるようになったりします。

理由はサンタ。

親からサンタさんに今年一年いい子にしていたかどうか、いい報告が届くように、にわかに優等生になる。

一番ほしいプレゼントがもらえるかどうかが賭かっていると、やらされ仕事が自分の仕事になります。

馬ににんじんのエサを吊り下げるようなものかもしれませんが、子どもたちは、まだプレゼントを目にしていないので想像することしかできませんので、馬とはちょっと違います。

ほしいプレゼントへのわくわく感が、やらされ仕事を自分の仕事に替えているのです。

大人になって稼げるようになると、程度はさまざまあるかと思いますが欲しいものは買えることも出てくるでしょうし、目も肥えてきます。

そうなると、物でワクワクを探すのが難しくなってきます。

なんなら欲しいものなら何でも買えるほど高い給料をもらっても、割に合わない疲れやストレスからくるさまざまな身心の病に苦しんだりして、まさに仕事で心を失っている人もいます。

物質的に豊かになった日本は顕著かも知れません。

大人になると、子どものようにワクワクを探すのは難しくなってきます。

それって何の得があるの?

できる、できない?

意味があるの?

なんてことを考えると、どんどんワクワクの候補は狭まっていきます。

考えた一瞬だけテンポが遅くなり、そんな一瞬にチャンスの神様というのは去っていくものです。

ワクワクを守るにはそんな雑音を容易に受け入れない努力が必要になってくるのです。

彼らを真似なさい、とは言いませんが

イノベーションを成功させ新しい世代のビジネスを生んだベンチャー企業は当然のことながら、従業員も経営者もクリエイティブなマインドを持っています。

正確には、クリエイティブなマインド、を保つための習慣を身につけていて、風土や文化になっています。

クリエイティブとは言い換えれば、ワクワク感を起点に面白そうだと思った事を形にするということです。

リズム感や熱量を落とさないためには、知恵と工夫が必要なのです。

クリエイティブを起点にすると、クリスマスの子どものようにやらされ仕事、つまり、受動的あるいはひどい場合は被害者にさえなってしまう仕事が、自分が主人公の仕事になります。

正式には、そうでないとできない仕事があるのです。

ワクワク感を起点にするか、それとも、損か得か、意味があるかないかでを起点にするかで、物事の成否は随分と差がついてくる気がします。

ワクワクを仕事に持ち出すのはどこか幼稚だと思われていたのは、悲惨な戦時中や世界の工場として真面目に上から下りてくる仕事をしていれば食い縁を得れた時代の話です。

今の不況の上のインフレはスタグフレーションといいます。

日本の場合、海外と比べてペースが緩やかだったので気づきにくいですが、サイレントスタグフレーションといった感じかも知れません。

商品の付加価値が高まることでのインフレなら、企業の利潤も多くなるわけで働く人にも還元されて喜ばれることでしょう。

しかし、今のコスト高騰によるインフレは、企業の固定費になる働く人の給料に還元されるのは、リスク面から考えて順番的に後にする企業がほとんどになるので、多くの労働者にとっては最悪です。

だから、高付加価値を生み出せて、それを多少値段が高くても買える人が大勢いる、中間層によって経済が回っているのが、本来のいい状態です。

高付加価値を生むための源泉は、創造性です。

創造性というと、慣れない人にとっては慣れない言葉、特別感のあるような概念ですが、誰かがやったいたずらめいたひょんな遊びからヒントが発見され、そこから開発され、イノベーションになっていることもあります。

これからの人間の仕事がAIに取って替わられるという時代は、ワクワク感をおざなりにしていては、どんどん人の仕事は置き去りにされそうです。

好奇心は侮れません。

クリスマス前の子どもたちのはたらきは、人間にとって大切なことを教えてくれている気がします。

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