East meets West,West meets East.

NEW POST

SOCIAL

現代の世界的な構造転換は文明史的観点から考えると過去どのような時機に当たるのか

今夏はとても暑いですね。

米・ワシントンポスト紙によると7月4日の地球は過去12万5千年において一番暑い日だった、と指摘する気象学者もいるようで、誰が12万5千年前のこと知ってるねん、とツッコミは入れさせていただきますが、

地球温暖化ならぬ地球沸騰化というグテレス国連事務総長の発言にもあるように、日中は屋外に出ると身の危険すら感じるレベルになってきました。

しかしながら、暦というのはよくできていて、お盆中には台風一過がありましたが、その後、朝夕は少し気温が下がってきており、残暑の中でも秋の気配が感じられるようになってきました。

さて、この8月はと言うと、3日には大手格付け会社フィッチによるアメリカ国債の一段階格下げ、一昨日18日には中国の不動産大手の破産申請と連日、歴史レベルで注目すべき世界的にビッグなニュースが飛び込んできています。

2023年3月の米国シリコンバレー銀行、シグネチャー銀行、それからスイスのクレディスイス銀行と世界の大手金融機関の経営破綻が起こりましたが、国際的に見れば比較的緩やかだといわれる日本でも資源・エネルギーを始め物価の上昇は止まる事を知らず、これらのニュースは実体経済にさらなる衝撃を与える可能性があるので、対岸の火事というわけにはいかず、皆が気にするところ。

本マガジンで国際社会の話というのもお門違いなのでは?と思う方かも知れませんがちょいと今日はちょっとその小難しいテーマでお話ししたいと思います。

上記が世界経済に与える影響はどんなものか気にかかるところもありますが、22日に開かれるBRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)の首脳会議が気にかかるところです。

はたして脱ドルBRICS新基軸通貨は導入されるのか

今回のBRICSの会議の焦点はというと、国際社会における西側への抵抗戦略としてBRICSの諸国が中心となってアメリカドルからの脱却のためのきんに裏付けされた・新基軸通貨を導入させようというところなのですが、中国・恒大の動向も気にかかるところですし、蓋を開けないと分からないことです。

金本位制は1971年のニクソンショック時を契機に1978年に終焉を迎えたと言われていますが、きんに変わる経済の裏付けとして原油の取引をすべてドル建てにするというペトロダラーシステムが導入され、そこからアメリカが一極で儲かるシステムが構築されていきました。

もちろん、アメリカ以外の他の国はよしとは思っていませんから、長年にわたって、これまで脱ドルの動きはありましたし今に至っています。そして、他国が何か原油資源国と不穏な動きを見せるたびに、そこににらみを利かせている覇権国家アメリカは軍事的、経済的圧力をかけてきたのは言わずもがな。

しかし、近年の中国を始めとしたアジア諸国の経済成長、それから2020年のコロナ、そして21年のウクライナロシアの戦争を皮切りに、ここに来てこれまでと局面が変わってきています。

BRICSは世界人口の約2/3、世界GDP(国内総生産)の約1/3を占めている40カ国以上の国々で加盟に関心が寄せられており、しかも、それらの国々がこれから経済的な伸びしろが見込まれている国だとしたら、やはり22日の会議の採択事項はこれまでのドル一極がひっくり返る契機になるくらいのニュースになるというのも真実味を帯びてきています。

アメリカがくしゃみをすれば日本は風邪を引くと言うくらいですが、もし基軸通貨がドル以外のものになったときのことを想像してください。これまで世界経済において独占的ともいえる支配が続いたドルに対して、強い競合が出現すればドルはより相対化され、価値は下がっていくことも容易に予想できます。そして、それはドルだけではなく円も風邪を引くのです。

となると、しばらくは急激なインフレ大パニックになることは予想されますよね。

しかし、近年、とりわけパンデミック以降は誰の目にも分かるように世界的なパニックが頻発するようになったのか。

歴史的なレベルで国際社会の構造の転換中なのは間違いない

「世界経済フォーラム(WEF)」が、2021年5月に開催したダボス会議によって「グレート・リセット」という言葉が知られるようになりました。

感染症対策、所得格差の問題、気候変動などの問題を作り出す原因にもなってしまった資本主義の過剰な経済成長を追求した結果の副産物、負の外部効果を減らし、あるいはなくす方向に舵を切り、地球規模で大規模なリセットをして最適化を図ろうという”大義名分”ですね。

さて、ではそこで資本主義ってそもそも何なの、ということもざっくりと考えたいと思います。

資本主義の歴史を辿ると、どこからが始まり?というのは見方によって変わりますが、ひとつに、17世紀のイギリスの産業革命が起こって石炭によるエネルギー革命で経済が農業中心から大規模な工業に移り変わり、それが世界に波及していったことは構造の大きな転換点としては直近のものともいえるでしょう。

そこから二度の大戦を経て、1990年代に出てきたインターネットによってさらに変化を遂げます。今や世界の時価総額ランキング上位企業は製造業を中心に日本企業が席巻した90年代までから打って変わって2000年代は石油系、薬品系、工業系そして、今やGAFAなどのIT企業ばかりに移り変わりました。

さらにAIの登場によって経済、産業の構造が大きく変化することが予想されますし、私たちは17世紀の産業革命よりも人類に大きなインパクトを与えている未知の領域に足を突っ込んでいるのは言うまでもありませ。このランキングは、世の中に新しい技術が生まれるたびに社会は構造も価値観も、つまり文明のOSとも言えるべきものが転換していくということを物語っているような気もします。

そして産業革命以来の資本主義という思考のOSも、いよいよ別の新しいOSに変わろうとしているわけですが、ことに応じて、「資本主義のOS」で育った人は、なかなか考えをリセットすることは容易ではないでしょう。

資本主義OS時代であれば土地と金持って、いい家、いい車、いい時計は富の象徴でしたが、新しい時代のOSではそうとも限りません。

環境に悪影響を与えたり、所得格差を見せつけるような単なる自己顕示的消費として周囲の目に映れば、時代の価値観を読めない人とも言われ逆に悪印象を与えかねず、結果としてその富を失うことにもつながることもあるでしょう。

戦争を知っている人とそうでない世代、あるいは「Japan as No.1」の時代を見てきた世代と見ていない世代、そして、デジタルネイティブとそうでない世代では思考のOSは全く違うように、資本主義の構造が新しい構造に入れ替わろうとしている歴史的なタイミングにいる私たちは、OSを切り替えられる柔軟性は持っていたいものです。

では、その新しい構造とは何なのか?

誰も見たことのない世界ですから、近い将来の趨勢を想像はできても、答えを出せる人はいないのではないでしょうか。

このような状況下、ある言葉を思い出しました。私はを思い出しました。

賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ。

ドイツの鉄血宰相/ビスマルク

誰も経験したことのない新時代に突入するタイミングとも言えるわけですから、日々の経済動向や自分の経験という歴史的な観点からすると小さな枠の範囲で物事を想像するのではなく、温故知新というように、人類や文明の辿った歴史を振り返ってみることで、新しい世界を想像することはできないものでしょうか。

ここでは、学校の歴史の授業のように年代を暗記したり、あるいは坂本龍馬を暗殺した真犯人は誰か?というような箇々の事件に対しての詳細にフォーカスしたり、歴史ロマンに思いを馳せたりするのではなく、本記事では社会の構造という視点で歴史や文明の変遷を考えたいと思っています。

文明800年周期説

何を引用するか、というのも大切ですが、本記事では日本の文明研究家・村山節氏(1911-2002)の文明法則史学とその中の文明800年周期説という興味深い研究に目を向けてみました。

文明法則史学とは、人類の文明史すべてを研究対象とし、古今東西の歴史が示す盛衰パターンの共通性を明らかにしようとする歴史学である。
日本の文明研究家 村山節(むらやま みさお 1911年~2002年)は、目盛間隔を一定にとった世界史年表を作成する過程で、様々な地域・ 時代の歴史に共通する二層の盛衰パターンを発見した。文明法則史学はこの村山の発見に始まる。(サイトより引用)

本記事執筆者は本研究の研究者でもありませんので、この研究に対する解釈が正しいかどうかは分かりませんが、

文明史には1600年の盛衰周期が存在し、文明の盛衰は東西がおよそ800年の周期で入れ替わる。(東西は逆位相の関係にある)

ということだけざっくり念頭にして詳細は以下のページをご一読戴いた上で、一緒に考えて戴ければと思います。

私たちが学校で習う人類・文明の歴史の範囲はせいぜい紀元前数千年くらいでしょうし、こと日本史においては皇紀2600年ともいうように、紀元前660年の神武天皇即位が出発点と考えると、800年周期で辿ってもせいぜい3クールと余りなので、周期説というには期間が少なすぎる気もします。

そんな中で世界史に目を向けると800年前、西暦にして1200年代は東の夕暮れ、西の夜明けというように”元(モンゴル)”の覇権時代も徐々に衰退し、そこから前後100年で1300年に入ってからはイタリアでルネッサンスが興りました。

その前はというと、紀元前400ー紀元後400年は古代ギリシアローマの時代で西の時代、西暦400年ー1200年は東西入れ替わって中国で三国志の時代から隋唐朝の時代なり隆盛を極めいわゆる東の時代。

ざっくりとそう考えることはできそうです。

ちなみに、日本史では800年前といえば鎌倉時代で貴族社会から武家政権の時代に移り変わり、その前の1600年前といえば古墳時代で文書としての資料に乏しいのでしょうが、その後6世紀後半には聖徳太子が鎮護国家を目的に仏教を導入し、冠位十二階、憲法十七条などの制度を定め、

日出る処の天子、書を、日没する処の天子に致す。恙なきや。

と中国の皇帝(隋・煬帝)に手紙を送り、事実上の国際社会における日本の独立を宣言した時代です。※もちろん、隋帝を激怒させたわけですが。

つまり、1600年で東西文明のトレンドが一周し、800年で東西の盛衰の入れ替わり、その800年の中でも四季のようなリズムがあって夜明けの時期から夕暮れの時期までがあるというのは、無知な私でもなんとなく腑に落ちそうです。

話はここでいったん戻しますが、何より、今の2000年代に入ってからそれは顕著に見られるようになってきましたが、中国やアジアの経済成長、そしてBRICSなどの結束、覇権国家アメリカの衰退傾向、グレートリセットによる構造変革の流れを見てもこの文明800年周期説で考えると一過性のことではなく、今私たちが目の当たりにしていることが証明しているように思えますね。

文明800年周期説を頭の片隅にでも入れるメリットがあるとしたら、私は、今の社会の流れを歴史的な構造転換の中で少なくとも西側、つまりアメリカ一極主義はどう考えても夕暮れの時期ですし、東側にとっては夜明けと言っても考えすぎではなく、むしろ、それ前提に新しい時代のOSを自分なりに切り替えられる柔軟性を持てる事かと思います。

話は脱線しますが、国民的漫画ONE PIECEのアニメが現在日本をモチーフにしたワノ国篇が最高潮ですが、1巻・第1話が“ROMANCEDAWN〜冒険の夜明け〜というタイトルであり、風刺や伏線たっぷりの本作を表す象徴的なキーワードであったりするのですが、原作者の尾田栄一郎先生はひょっとして今の時代を想定して作品を作り続けているのか、とすら想像してしまいます。

括り:歴史的構造転換点の中にいることを前提に自己のあり方を考える

ここでもう一度1600年前までさかのぼると1クール前の西の夕暮れ、東の夜明けの時期は前述のとおり、つまり、世界史としてはちょうど西洋文明の時代はなりを潜め、中国の三国志の時代、隋と唐の時代と移っていき、まだ地方の豪族が群居しており、国体というものが定まっていなかった古墳時代にあたる日本では、渡来系移民がどんどん入ってきてそして飛鳥、奈良の時代を経て新しい国体が創られていき、日本版ルネッサンスともいわれる飛鳥、奈良の文化が興っていき、独自の文明が成立していった時代です。

このころには、諸説があるようですが日本最古の貨幣が”富本銭ふほんせん“や”和同開珎わどうかいちん“が登場したようですし、隣国であった中国(隋・唐)や朝鮮(高句麗・・新羅)との緊張関係の国際社会において、政治、経済、文化と各方面で”和の国”が新たな制度を確立していった時代です。

文明800年周期説を採用するしない関係なく、とても古い時代ですが、確かに今の日本の社会的背景に、とても似ていませんか?2024年には紙幣刷新が迫っていますしね。

このころ、どういう思想や文化、技術が廃れ、新たに流行っていったか、など時代背景の中にある”増減”を見ていくと面白いことが分かりそうな予感もします。

”温故知新”という言葉がありますが、これからの新しい時代を考える意味で、1600年のタームを一巡して、古代の日本を”水平思考”をしてこれからを考えてみると、現代社会の課題を量子飛躍的に超越してしまうような革新的なアイデアが思わぬところから出てくるかもしれませんね。

何より、歴史背景やその時代の社会構造、人々の価値観の変遷などを踏まえて考察することで似たようなことが過去に起こっていたり、自分に近い立ち位置の人が過去にいたりすることで、歴史というマクロな視点で自分が立たされている現在地が見えてきたりすることがあるかと思います。

文明800年周期説では東西文明の転換期は100年くらいかかるということで、1975年ー2075年がそれに該当するそうですが、なるほどあと50年ほどでハッキリしてくることでもあり、それはもはや地球が存在していれば子や孫の世代の話ではありますが、転換期というタイミングを見据えて私たちが本当にやるべきことのヒントが見えてくるかもしれませんね。

コメント

この記事へのコメントはありません。

RELATED

PAGE TOP